公開日:2025.03.27
目次
患者が医療機関を選ぶ際、インターネットを活用した情報収集が一般的になっている現代では、クリニックでもオンライン集客施策に取り組むことが重要です。本記事では、クリニックにおける集客の重要性や集客がうまくいかない理由、オンライン集客方法6選、クリニックの集客を成功させるためのポイントや課題・注意点について解説します。新規患者数や再初診患者数を増やし、集客を安定させるための参考材料として、ぜひお役立てください。
集客・売上拡大を課題としている中小企業の方、個人事業主さま必見!
クリニックで使える6つのオンライン(Web)集客の手法・効果について徹底解説!
まずは基礎を押さえよう!
クリニックで使えるSNS集客をはじめるなら読んでおきたい一冊!
SNS別の特徴や上手な活用方法を丁寧に解説!
クリニックを持続的に経営し、必要な医療を提供するためには、集客活動が欠かせません。とくにスマートフォンが普及した近年では、インターネットを活用したオンライン集客の重要性が高まっています。
厚生労働省が2024年に公表した「令和5(2023)年受療行動調査(概数)の概況」によると、患者の8割以上が医療機関にかかるとき「情報を入手している」と回答しました。情報の入手先については、6割以上が「家族・友人・知人の口コミ」と答え、最も多い結果となっています。また、外来患者の3割近くは「医療機関が発信するインターネットの情報」を参考にしていることも明らかになりました。
この結果から、新規患者の獲得と既存患者の再来院を促すためには、口コミを活用したオンライン集客の仕組みを構築することが重要といえます。信頼性のある情報発信を行い、口コミを通じて患者とのつながりを深めることで、安定したクリニック経営の実現につながるでしょう。
参考:「厚生労働省|令和5(2023)年受療行動調査(概数)の概況」
(https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jyuryo/23/dl/gaisu-gaikyo2023.pdf)
クリニックに通う患者が増えない理由として、集客に重要な口コミの蓄積やオンライン集客活動が不足している可能性が考えられます。患者が求めるリアルな口コミやクリニックの特徴、最新情報がオンライン上に十分に掲載されていない場合、来院に結びつきにくいでしょう。
一方で、クリニックに関する口コミ最新情報、他院との差別化ポイントとなる施術内容、院長やスタッフの紹介、院内写真、理念などを掲載したオンライン媒体が整備されていれば、患者の来院行動を促しやすくなるといえます。
さらに、来院した患者がクリニックに好印象を持ち、SNSなどで口コミを投稿することで、新たな患者を呼び込むきっかけになるでしょう。このような好循環を生むためには、まずオンライン上でクリニックを見つけてもらえる仕組みを整えることが重要です。
具体的な方法については、次章で詳しく紹介していきます。
クリニックにおすすめのオンライン集客方法として、以下の6つをご紹介します。
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クリニックにおすすめのオンライン集客方法 | |
---|---|
ホームページのSEO対策 | クリニックのホームページなどを上位表示させるための施策 |
オウンドメディア | クリニックが独自で保有するメディア |
SNS | インターネット上で交流できる仕組み。具体的にはX(旧Twitter)やInstagram、Facebookが挙げられる |
MEO対策 | 地図検索で自社のビジネス情報を上位表示させ、集客や来店を促進するための取り組み |
リスティング広告 | 検索キーワードに応じて、検索結果ページに表示されるテキスト形式の広告 |
ポータルサイト | Web上で多様なコンテンツを提供し、幅広い情報にアクセスできる大規模なサイト |
ここからは、それぞれを詳しく解説していきます。
SEO対策とは、クリニックのホームページを検索結果で上位に表示させるための施策のことです。SEOは「Search Engine Optimization」の略で、日本語では「検索エンジン最適化」と訳されます。
検索エンジンとは、患者が知りたいキーワードを入力すると、関連する情報をインターネット上から探し出して表示する仕組みのことです。一般的な例として、GoogleやYahoo! JAPANがあります。
クリニックを検索する患者の多くは、すでに受診を考えており、どのクリニックを選ぶか迷っている段階にいると考えられます。検索結果の上位に自院のホームページが表示されると、患者に見つけてもらいやすくなるでしょう。
検索結果での表示順位を向上させるために、診療科目ごとの専用ページを作って診療の流れを詳しく説明したり、ページ内に関連性を高める内部リンクを設置したりすると効果的といえます。
オウンドメディアの運用もまた、集客において効果的な方法の一つです。オウンドメディアとは、クリニックが自ら運営し、情報を発信する媒体を指します。
例えば、「疾患名 クリニック」といった診療内容に関連するキーワードを活用して記事を作成し、定期的に情報を発信することで、SEO対策としての効果も期待できます。検索エンジンでの露出が増え、患者にクリニックを見つけてもらいやすくなるでしょう。
具体例として、歯科クリニックの場合では、「正しい歯の磨き方」や「虫歯予防のポイント」といった、患者の生活に役立つ正確な情報を発信することで、患者との信頼関係を築きやすくなります。また、こうした記事はクリニックの専門性を伝えるとともに、提供する診療サービスへの理解を深めるきっかけにもなるでしょう。
クリニックを探す際には、Google検索だけでなく、X(旧Twitter)、Instagram、FacebookといったSNSも多く利用されています。SNSを活用し、診察時間や口コミ、診療事例などを写真付きで投稿すると、患者が通院先を選ぶ際の参考になるでしょう。
主なSNSの概要は次のとおりです。
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種類 | 主な年代 | 概要 |
---|---|---|
10代〜30代 | 写真や動画を中心に投稿できる | |
X(旧Twitter) | 10代〜30代 | 主にテキストで日々のメッセージやお知らせ、お役立ち情報などを投稿できる |
30代〜40代 | 実名登録が比較的多いSNSで、Facebook内にクリニックのページを作成できる |
各SNSのメリット・デメリット、運用のコツなど詳しい情報については、以下の記事もぜひ参考にしてください。
SNSの一つにLINEがあります。LINEは幅広い年齢層に利用されており、日本国内の月間利用者数は約9,700万人に達しています(2024年3月末時点)。
LINE公式アカウントは、クリニックや店舗、企業が患者や顧客に向けて情報を発信できるビジネス用のLINEアカウントです。LINE公式アカウントでは、拡張ツールと呼ばれる他のシステムと連携することで、予約や問診回答、来院前の通知などをLINE上で行えます。
LINE公式アカウントと連携してオンライン予約機能を活用すると、電話での予約に比べてハードルが低くなり、より集客につながりやすくなるでしょう。
MEO対策とは、Google マップで「内科」など、クリニックに関連するキーワードを検索した際に、自院の情報を上位に表示させるための施策です。MEOは「Map Engine Optimization」の略で、直訳すると「地図エンジン最適化」となります。
MEO対策を実施するためには、まずGoogle ビジネス プロフィールに無料で登録し、電話番号、住所、診療時間、写真、ホームページのURLなどの情報を充実させなければなりません。登録後、SNSのようにコンテンツを投稿でき、プロフィール画面に収まりきらない最新情報の発信も可能です。さらに、患者からの口コミを受け付け、それに返信することでコミュニケーションも取れます。
Google マップで検索する人は、診療時間といった基本情報だけでなく、実際の患者からの口コミも重要視するケースが多く見られます。高評価の口コミだけでなく、低評価のものにも誠実に返信すると、それを読んだ人に対して良い印象を与えられるでしょう。
ただし、口コミ投稿した患者に対して割引や報酬を提供することはガイドライン違反となり、アカウント停止などの措置が取られることがあるため注意が必要です。
リスティング広告も、効果的な集客手段の一つと考えられています。リスティング広告とは、検索キーワードに連動して検索結果画面に表示される広告のことを指します。「検索連動型広告」とも呼ばれ、GoogleやYahoo! JAPANなどの検索エンジンの検索結果に表示されるのが特徴です。
クリニックにおいては、場所や最寄りの駅名、診療科目、疾患、治療法、検査名など、以下のように検索キーワードを組み合わせて活用できます。
リスティング広告の掲載は無料で、クリックされると費用が発生する「クリック課金制」が採用されています。広告に興味のない人はクリックしないため、無駄なコストを抑えながら効果的に広告を出稿できる点が大きなメリットです。
クリニック向けポータルサイトを活用するのも効果的な方法といえます。クリニック向けポータルサイトには、日本全国の医療機関が掲載されており、地域や診療科目、疾患名などで絞り込んで検索できます。
登録は無料で、口コミが投稿できるタイプのポータルサイトもあり、利用することで認知拡大に役立つでしょう。
クリニックのオンライン(Web)集客をリーズナブルにはじめるなら「Nにおまかせ!」
詳しくはこちらクリニックの集客を成功させるためのポイントとして、以下の5つが挙げられます。
ここからは、それぞれのポイントについて詳しく解説します。
クリニックの集客を成功させるためには、まず目標とペルソナを設定することが重要です。新規患者数の目標を明確にし、その後、ターゲットとなる患者像を具体的に描きます。
例えば、患者の年代、家族構成、職業、ライフスタイル、健康上の悩みなどを考慮しましょう。目標とペルソナを明確にすることで、集客施策がより具体的かつ効果的に策定できます。
以下で、美容外科と内科のペルソナの例を見てみましょう。
<美容外科におけるペルソナの例>
年齢: 45歳
職業: 主婦
居住地: 神奈川県横浜市
家族構成: 既婚、子ども2人
年収: 夫の年収は800万円
性格: 温厚で、家族思い。美容に関心はあるものの、情報収集はあまり得意ではない。
価値観: 自然な美しさを求める。健康にも気を遣っている。
ライフスタイル: 家事や育児に忙しい。自分のための時間は限られている。
情報収集方法: テレビ、雑誌、友人からの口コミ
悩み: シミ、しわ、たるみ
願望: 年齢を感じさせない肌を取り戻したい。夫にいつまでも綺麗と思われたい。
クリニックに求めるもの: 安心・安全な施術、リーズナブルな価格、通いやすい立地
<内科におけるペルソナの例>
年齢: 78歳
職業: 無職(元会社員)
居住地: 北海道旭川市
家族構成: 妻と二人暮らし
年収: 年金収入
性格: 温厚で、地域の人々との交流を大切にしている。健康には不安を感じている。
価値観: 地域の医療機関とのつながりを重視する。
ライフスタイル: 毎日散歩をするなど、健康に気を遣っている。病院に行くことが増えた。
情報収集方法: 地域の広報誌、テレビ、知人からの情報
悩み: 高血圧、糖尿病、膝の痛み
願望: 健康寿命を延ばしたい。自宅でできるだけ長く暮らしたい。
クリニックに求めるもの: 往診、訪問診療、介護サービスとの連携
上記のように情報を整理しておけば、適切な集客方法や訴求方法を検討しやすくなるでしょう。
複数の集客方法を組み合わせて情報発信するのも、集客を成功させるための重要なポイントの一つです。
例えば、GoogleビジネスプロフィールやSNSを活用して積極的に情報を発信し、ホームページへの誘導を行います。その後、ホームページからLINE公式アカウントの登録を促し、予約方法を案内するなど、導線を明確にすることで、より来院につなげやすくなると考えられます。
高評価の口コミを獲得するには、患者の満足度向上に注力することが重要といえます。適切な治療を提供することはもちろん、医師や看護師、事務スタッフの対応にも意識し、サービス品質を向上させましょう。誠実な診療を継続して行うことで、口コミの増加に期待できます。
Google マップで口コミ投稿をしてもらう代わりに報酬を提供するのは、ガイドラインに違反します。しかし、院内にGoogle マップの案内ポスターを掲示して存在を知ってもらうことで、患者に口コミを促すことはできるでしょう。
さらに、患者が自発的に口コミを投稿するきっかけを作るために、QRコードを院内に掲示するのも効果的です。Google マップの使い方や口コミの投稿方法を併記しておくと、より親切で利用しやすくなります。
クリニックの集客活動において、再初診患者やリピーターを増やすための施策も大切です。再初診患者とは、来院から1〜3ヶ月以上経過して再び受診する患者のことを指します。リピーターと同様に、再初診患者の数を増やせば、集客が安定しやすくなるでしょう。
通常、治療が終わったり体調が落ち着いたりすると、患者は通院を終了します。しかし、再度来院が必要になった際に、もう一度選んでもらえるような工夫が大切です。
例えば、院内にSNSやLINE公式アカウントのQRコードを掲示し、患者にフォローや友だち登録を促す方法があります。情報発信を継続することで、患者がクリニックを思い出す機会が増えるでしょう。通院していない期間中にも関係を築き、治療などが必要なタイミングで再来院にスムーズにつながると期待できます。
地域密着型のクリニックを運営している場合、地域住民向けのイベントを定期的に開催すると、安定した集客につながる可能性があります。
例えば、院内で健康ワークショップや体操教室、交流イベント、栄養指導などを実施する方法があります。地域住民とコミュニケーションが取れ、絆を強めることができるでしょう。
さらに、院内での活動にとどまらず、院長が自治会に参加したり、地域のお祭りに出店・協賛したりすることで、地域社会での知名度向上に期待できます。
クリニックで集客を行う際の課題・注意点を、以下の3つの項目に分けて詳しく解説します。
クリニックで集客を行う際は、医療広告ガイドラインに十分な注意が必要です。医療広告ガイドラインは、正式には「医業若しくは歯科医業、または病院若しくは診療所に関する広告等に関する指針」と呼ばれ、厚生労働省が公開しています。
以下の理由から、医療機関が遵守すべき広告規制について記載されているため、必ず確認しておきましょう。
クリニックのホームページやSNSの投稿なども対象で、例えば、以下の広告が禁止されています。
医療広告ガイドラインに違反すると、保健所による調査や中止命令、行政処分が行われることがあります。さらに、命令に従わない場合や悪質な虚偽広告と判断された場合には、最長6ヶ月の懲役刑や最大30万円の罰金などが科されることがあるため、慎重な行動が必要です。
安定した集客をめざすには、SNSへの継続的な投稿やホームページの定期的な更新が重要です。
しかし、SNSアカウントの開設やホームページの立ち上げが順調に進んでも、情報発信を継続する体制が整っていないクリニックもあるでしょう。また、「投稿する内容が思いつかない」「SNS担当者が離職してしまった」などの課題を抱えるケースも少なくありません。
医療機関をインターネットで検索している患者がクリニックのホームページを見つけて興味を持った場合でも、現状のものに更新されていなければ、患者は離れてしまう可能性があります。また、診療時間や休診日、診療内容が実際とは異なる古い情報が掲載されていると、患者に誤った情報が伝わり、トラブルにつながる恐れもあります。
前述のように、クリニックの集客にはSNSやホームページ、広告など、さまざまな施策を組み合わせて継続的に運用することが求められます。しかし、「ノウハウや人材が不足しており、十分に対応できない」と悩むクリニック経営者も少なくないでしょう。
その場合、外部の代行会社に業務を委託するのも一つの方法です。オンライン集客の専門家が、効果的なプロフィール作成や定期的な投稿、改善施策を行うことで、集客の安定化が期待できます。
クリニックのオンライン(Web)集客をリーズナブルにはじめるなら「Nにおまかせ!」
詳しくはこちらクリニックのオンライン集客を依頼したい場合には、「Nにおまかせ!」にご相談ください。「SNSの投稿が追いつかない」、「オンライン集客に不安がある」など、さまざまな課題に対応した施策を提案いたします。
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実際、メンズクリニックの新規開業において、SNSアカウントの立ち上げや投稿代行を行い、さらに患者集客やクリニックの求人募集もSNSを通じて実施し、ホームページへの誘導もサポートした実績があります。
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詳しくはこちら今回は、クリニックにおける集客の重要性や具体的な集客方法などについて詳しく解説しました。
集客では、SNS運用やSEO対策、MEO対策など、さまざまな手法を組み合わせて実施することが求められます。しかし、すべての手法を管理・運用するのは難しいとお考えのクリニック経営者も少なくないでしょう。
そのような場合には、オンライン集客のプロフェッショナルである「Nにおまかせ!」にご相談ください。クリニック集客に必要な施策を提案し、企画や制作、運用、サポートまで対応いたします。詳しくは、以下のリンクからサービスの詳細をぜひご確認ください。
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※「Google」「Google ビジネス プロフィール」「Google マップ」は、Google LLC の商標です。
※「Yahoo!」は、LINEヤフー株式会社の日本国内における登録商標または商標です。
※「LINE」はLINEヤフー株式会社の商標または登録商標です。
※「X(旧Twitter)」は、X Corp.の商標または登録商標です。
※「Facebook」、「Instagram」は、Meta Platforms, Inc.の登録商標です。