Wi-Fiルーターのウイルス感染時の対処法|原因や予防策も解説

公開日:2025.01.22

Wi-Fiルーターのウイルス感染時の対処法|原因や予防策も解説

この記事で
わかること

  • Wi-Fi接続でウイルスに感染する原因
  • ウイルス感染した際のリスクと症状
  • Wi-Fiからウイルス感染してしまった場合の主な対処法

目次

Wi-Fiはインターネット接続の手段の1つです。インターネットに接続された機器のウイルス感染のリスクは、その接続の手段を問わず存在します。

本記事では、Wi-FiルーターやWi-Fiでの通信によりウイルス感染する原因と感染した場合のリスクや対処法などをまとめて紹介します。また、Wi-Fi接続でウイルス感染しないための事前対策についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。

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1.Wi-Fi接続によりウイルス感染してしまう原因

Wi-Fi接続でもウイルスに感染するケースがあります。大きく分けて、Wi-Fi接続経由でパソコンなどがウイルスに感染するケースと、Wi-Fiルーターそのものがウイルス感染するケースがあります。ここではそれぞれどのような原因で起こるのか解説します。

フリーWi-Fiへの接続

フリーWi-Fiとは、公衆無線LANとも呼ばれる、誰でも無料で利用できるWi-Fiサービスのこと。駅や飲食店、病院、ホテルなど、利用できる場所はさまざまです。手軽に利用できる反面、セキュリティは脆弱※1であるケースも多く、ここからウイルス感染する可能性があります。

また、「野良Wi-Fi」にも注意が必要です。「野良Wi-Fi」とは公共施設のWi-Fiに巧妙になりすましたWi-Fiです。うっかり接続してしまうと、そこからウイルス感染してしまう可能性があります。

また、フリーWi-Fiからウイルス感染したデバイスを自宅やオフィスのネットワークにつなぐと、そこから感染が広がってしまうこともあります。

※1 脆弱性:ソフトウェアなどの欠陥(弱点)のこと。

メールの添付ファイル

Wi-Fiに限ったことではありませんが、メールの添付ファイルにウイルスが仕込まれている可能性もあります。

アプリケーションのインストール

インストールしたアプリケーションにウイルスが潜んでおり、感染した端末を通してWi-Fiルーターまでウイルス感染が広がる恐れもあります。一見すると無害なアプリケーションに見えても、実はウイルスに感染させる有害なアプリケーションであるというケースもあるため、注意が必要です。

ルーターそのものへの感染

パソコンやスマートフォンなどのデバイスではなく、ルーター自体がウイルスに感染することもあります。ルーターがウイルス感染すると、Wi-Fiの電波を通してウイルスが拡散してしまう恐れもあります。

ルーターのウイルス感染は、管理者パスワードをデフォルト※2のままにしておくことや、ファームウェア※3を更新しなかったために、脆弱性を突かれることが主な原因です。

※2 デフォルト:あらかじめ設定されている標準の状態・初期設定。1111など推測しやすい状態になっていると不正アクセスされやすい

※3 ファームウェア:ハードウェアの基本的な制御を行うために機器に組み込まれたソフトウェアのこと。ファームウェアはWi-Fiルーターなどの周辺機器を動作させる重要な役割を担う。

2.Wi-Fi経由でウイルス感染してしまった場合のリスク

Wi-Fi経由でウイルス感染してしまった場合のリスク

Wi-Fiルーターがウイルスに感染したり、Wi-Fiの電波を通じてデバイスがウイルスに感染したりするとどのようなリスクがあるのでしょうか?この章では、Wi-Fiがウイルスに感染してしまった場合のリスクについて解説します。

機密情報や個人情報の流出

Wi-Fiルーターがウイルスに感染してしまうと、Wi-Fi接続を経由してデバイス内に保存しているデータを盗まれる被害が発生します。取引先との重要な情報や社員の個人情報、社外秘の機密情報などが流出し、悪用される恐れがあるでしょう。また、情報漏えいが報道されるなどにより、社会的な評価が下がるリスクも考えられます。

不正アクセス

ウイルスの中には、端末を遠隔操作できるようにするものもあります。これに感染してしまうと、悪意ある第三者によって端末を勝手に操ることが可能になるでしょう。遠隔操作の目的は「不正アクセス」や「ウイルスの拡散」などがあります。また、ハッカーが企業などのWebサイトを攻撃する際に、踏み台としてウイルスに感染した端末が悪用されることもあります。

盗聴・盗撮

ウイルス感染したWi-Fiルーターにスマートフォンやパソコンを接続してしまうと、Webカメラやマイクへの不正アクセスが起こることもあります。上記の「遠隔操作」と同じ手口で、悪意ある第三者がスマートフォンやパソコンを操り、盗聴・盗撮が行われる危険性があります。

3.ウイルス感染した場合の症状

ウイルス感染した場合、どのような症状が現れるのでしょうか。以下に感染した場合の症状の例を紹介します。

身に覚えのない操作履歴がある

前述の通り、ウイルス感染すると接続している機器が遠隔操作される可能性があります。例えば、ダウンロードした記憶のないアプリケーションがインストールされていたり、知らないメールアドレス宛にメールが送られたりした場合、ウイルス感染を疑った方が良いでしょう。

スマートフォンなら電話の発信履歴を確認したり、パソコンならメールの送信履歴を確認したりしてみましょう。

不審なポップアップが表示される

「ウイルスに感染した」といったような不審なポップアップが表示されたり、異常な数のポップアップが表示されたりする場合は、ウイルスやアドウェア※4に感染している可能性があります。

一定時間放置してしまうと、デバイスのデータやプログラムが破壊される可能性もあります。

※4 アドウェア:広告収入を得るという目的を持ったソフトウェア。すべてのアドウェアが悪意を持っている訳ではないものの、個人情報の収集やシステムの乗っ取りなどを行うものもある。

意図しないWebサイトに誘導され続ける

アクセスしようとしているWebサイトではなく、全く別のWebサイトに誘導されてしまうのもウイルス感染の症状の1つです。ウイルスに感染してしまうと、関係のない別のWebサイト(多くは不正なWebサイト)に飛ばされてしまうことがあります。

また、誘導先のWebサイトで何かをクリックすると、さらに別のウイルスに感染する危険性もあります。

通信速度が遅い

インターネットが遅くなったり不安定になったりした場合も、ウイルスに感染している可能性があります。ウイルス感染により、遠隔操作されたりリダイレクトされたりすることで、通信が頻繁に行われることが主な原因です。

ただし、別の理由から通信速度が遅くなっている可能性もあるため、この章で挙げた他の症状が出ているかどうかをまずは確認してください。そして、次の章で紹介するウイルス感染有無の確認方法を試して、ウイルスに感染しているかどうかを総合的に判断することをおすすめします。

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4.Wi-Fiからウイルス感染してしまった場合の主な対処法

Wi-Fiからウイルス感染してしまった場合の主な対処法

Wi-Fi経由でウイルスに感染してしまった場合、早急な対応が必要になるでしょう。この章では、ウイルスに感染してしまった場合の対処法をいくつかご紹介します。

すぐにネットワークを遮断する

ウイルス感染が判明した場合、二次感染や進行中の攻撃を食い止めるために、直ちに感染した端末をネットワークから外しましょう。また、ウイルス感染した時に端末に接続していた外部記憶装置などは、他の端末につながないように注意してください。

ウイルス対策ソフトなどでウイルス除去を試す

端末がウイルスに感染している場合は、ウイルス対策ソフトでウイルス除去を試すことも有効な対処法です。

なお、ウイルス駆除の詳細な手順は利用するソフトや端末により異なります。実施する場合は公式サイトの手順に沿って行ってください。

端末やルーターをリセットする

ウイルス対策ソフトでウイルス除去ができなかった場合、端末やルーターなどのデバイスをリセット(初期化)するのも効果的です。ただし、パソコンやスマートフォンなどを初期化すると、データがすべて消去されてしまうので注意が必要です。

また、初期化方法は端末やWi-Fiルーターにより異なるため、詳細は各メーカーのWebサイトを参照してください。

各種パスワードを再設定する

Wi-Fiルーターや端末のリセットが完了したら、再び不正アクセスされないように、各種パスワードを再設定しましょう。パスワードの作成については、次の章で解説しています。参考にしてください。

5.Wi-Fiからのウイルス感染は事前対策が重要

Wi-Fi経由でウイルスに感染しないためには、事前に対策を講じておくことが大切です。この章では、有効なウイルス感染対策をいくつかご紹介します。

ルーター管理画面のパスワードを強力にする

ルーター管理画面のパスワードを設定する際、突破されやすい簡単なものは避けるようにしましょう。可能であれば16桁以上で、文字や記号・数字などを混ぜて強固なものにすることが推奨されています。

強固なパスワードとは、人間や不正アクセスを行うプログラムにより簡単に破られないパスワードのことです。強固なパスワードは記憶するのが難しいため、管理にはパスワードマネージャー(パスワード情報を管理するソフトウェアやサービス)などを使うと良いでしょう。

ゲスト用Wi-Fiは社内ネットワークから切り離す

先述の通り、Wi-Fiルーターがウイルス感染する経路として、ウイルス感染した端末からの接続が挙げられます。万が一、ゲスト端末がウイルス感染していた場合、Wi-Fiを通して社内の接続端末まで一気にウイルスが広がる危険性もあります。

そのため、ゲスト用のWi-Fiは社内用とは物理的にわけることが望ましいでしょう。万が一ウイルス感染があった場合でも被害を最小限に抑えられる可能性があります。

サポート付きのWi-Fiサービスを活用する

社内ネットワークの構築やセキュリティ面の知識に不安がある場合、サポート付きのWi-Fiサービスを活用することも有効な対策です。たとえば、サポート付き簡単オフィスWi-Fiサービス「ギガらくWi-Fi」なら、Wi-Fi導入時のセキュリティ設定から万が一トラブルが起こった場合のサポートまで、年中無休でプロが対応します。

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※メーカーの公式サポートが終了した端末のWi-Fi設定など、お問い合わせの内容によっては、対応できないことがあります。

6.まとめ Wi-Fiからのウイルス感染を事前に防ごう

本記事では、Wi-Fi接続でウイルス感染する原因やリスクについて紹介しました。ウイルスに感染してしまうと、情報漏えいなどのリスクのほか、報道されることにより社会的な評価が低落する恐れもあります。

Wi-Fi経由でウイルス感染した場合の対処法も解説しましたが、重要なのは事前対策です。事前対策を講じることで、さまざまリスクを回避することが可能になります。対策を講じる余裕がない、Wi-Fiのセキュリティに不安があるといった場合は、サポート付き簡単オフィスWi-Fiサービス「ギガらくWi-Fi」にお任せください。

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