公開日:2025.01.22
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目次
業務用Wi-Fiルーターの活用によって、パソコンやスマートフォンなどさまざまなデバイスをワイヤレスでインターネットに接続できるようになります。しかし、ネットワーク設計や導入には専門知識が必要であるため、「設定の仕方がわからない」と悩む担当者もいるでしょう。そこで、本記事では業務用Wi-Fiルーターの導入方法を5つのステップに分けて紹介するとともに、導入のメリットや注意点・課題も解説します。ぜひ参考にしてください。
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業務用Wi-Fiルーターとは、オフィス・店舗で使用するために設計されたネットワーク機器の一つです。1台の業務用Wi-Fiルーターで、数十台から100台以上のデバイスによるインターネット接続がワイヤレスで実現することが特徴です。また、一般的に業務用Wi-Fiルーターの方が家庭用Wi-Fiルーターよりも暗号化などのセキュリティが堅牢で、専用窓口などの保守サポートも設けられているため、安心して利用できます。
ルーターとは、複数のデバイスやネットワークを、安全にインターネット接続させるための各種機能を持つ機器を指します。
何人もの従業員が働くオフィスや店舗では、数多くのデバイスを接続する必要があります。そこで、ルーターを用いることで、複数のデバイスによるインターネット接続の同時利用ができるようになるのです。
なお、ルーターにはいくつかの種類があり、大別して有線ルーターと無線ルーターがあります。有線ルーターは、LANケーブルを用いてデバイスと接続します。配線に工夫は必要ですが、通信が安定しやすい点がメリットです。
一方、無線ルーターはデバイスとの接続にLANケーブルを必要とせず、ワイヤレス接続ができる機器です。一般的にWi-Fiルーターのことを指し、「無線ルーター=Wi-Fiルーター」と理解されています。
※回線終端装置とは、通信事業者から提供される「モデム(電話回線やCATV回線で利用)」や「ONU(光回線で利用)」のこと。回線から送られてくるアナログ信号や光信号をデジタル信号に変換し、デバイスをインターネットに接続する橋渡しとしての役割がある。
業務用Wi-Fiルーターと家庭用Wi-Fiルーターとの大きな違いの一つは、デバイスの接続台数です。家庭用Wi-Fiルーターは、接続できるデバイスの数が比較的少ないといえます。両者の違いを表で見てみましょう。
横にスクロールします
家庭用Wi-Fiルーター | 業務用Wi-Fiルーター | |
接続台数※1 | 少ない (目安:10〜20台程度) |
多い (目安:数十台〜100台程度) |
処理能力 | 接続台数が増えると通信速度が遅くなりやすい | 接続台数が増えても安定した通信が可能 |
情報セキュリティ対策に関する機能※2 | 少ない | 多い |
※1、※2 製品の性能によって異なります。
情報セキュリティ対策に関しては、業務用Wi-Fiルーターの方が機能は充実している傾向です。重要なデータをやり取りすることの多いオフィス・店舗などで業務利用する場合には、接続台数が多く、情報セキュリティ対策に関する機能も豊富な「業務用Wi-Fiルーター」の使用が推奨されます。
業務用Wi-Fiルーターの配線方法を、5つのステップに分けて紹介します。
まず、業務用Wi-Fiルーターを導入する目的を明確にしましょう。目的によって、配線や必要な機器の種類が変わるためです。
業務用Wi-Fiルーターの導入に際し、たとえば以下の目的やニーズが想定されます。
また、店舗では「顧客満足度アップのために、来店客向けにWi-Fiを提供したい」「従業員用と来店客用のWi-Fiを使い分けたい」なども考えられるでしょう。
このような場合には、Wi-Fiアクセスポイントと呼ばれる、Wi-Fiの電波を送受信してルーターとデバイスをつなぐ機器を導入すると便利です。
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詳しくはこちらすでにネットワークが構築されている場合には、現状を調査しましょう。「情報セキュリティ対策に関する機能が少ない」「回線速度が遅くなる」「配線ケーブルが複雑になりすぎている」など、課題を抽出します。
なお、正確な現状把握や課題抽出は、専門家による診断を受けてみるのがおすすめです。「おまかせICT診断」では、通信のプロがオフィスや店舗を実際に訪問し、情報セキュリティ対策やご利用環境を診断します。
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詳しくはこちら次に、ネットワーク構築に必要な機器やケーブルを用意しましょう。配線に必要となる基本的なものは、以下のとおりです。
ここでは、基本的な接続方法と初期設定の仕方を紹介します。
まず、回線終端装置の電源をオフにしたまま、LANケーブルを業務用Wi-Fiルーターに接続します。接続完了後、回線終端装置の電源を入れて、ランプが点灯するのを待ちます。続いて、通信事業者から送付された資料を参考に、インターネット接続のための初期設定を行いましょう。
運用開始後には、管理・運用の方法を決めて社内で共有する必要があります。ICT機器の導入においてトラブルが発生した場合でも迅速な対応ができるように、社内窓口を設け、サポート担当者を配置しておくことが重要です。
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ここからは、業務用Wi-Fiルーターの導入メリットを紹介します。
業務用Wi-Fiルーターを活用することで、LANケーブルを使ってパソコンをつなぐ必要がなくなり、快適で柔軟な職場づくりに役立ちます。固定席にしばられることなく、フリーアドレス制を導入したり、Web会議室にパソコンを持って移動してオンラインミーティングを実施できたりするでしょう。
また、フリーアドレス制によって座る席が自由であれば、他部署のメンバーと話す機会も増えると考えられます。その結果、従業員同士のコミュニケーションが活発になったり、新しいアイデアが生まれたりするなどの効果も期待できます。
業務用Wi-Fiルーターはワイヤレス接続が可能であるため、オフィス・店舗内の配線が少なくなり、見た目がすっきりします。
LANケーブルが床にあると踏んでしまったり、デスクの間に挟まってしまったりして、断線につながる恐れもあります。しかし、業務用Wi-Fiルーターを使うことで、そのような心配がなくなります。
業務用Wi-Fiルーターを導入しておくと、先々でオフィス・店舗の移転が必要になった場合、配線工事が不要ですぐにインターネット利用環境が整います。そのため、有線LANの場合と比較して、新拠点でスムーズに業務を開始しやすいでしょう。
なお、移転先のスペースが広く、電波が行き届かない場合には、Wi-Fiアクセスポイントの追加設置も検討してみてください。
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詳しくはこちら業務用Wi-Fiルーターの導入を行う際の注意点・課題を紹介します。
業務用Wi-Fiルーターの設置場所に留意しましょう。なるべく、オフィスや店舗の中央に置くことも大事です。中央に設置すると電波を均一に飛ばせるため、オフィスや店舗内のどこからでもインターネットにアクセスしやすくなります。ほかにも、まわりにパーテーションなどの障害物がない場所や、Bluetooth機器など電磁波を出す機器から離れた場所などに置くことも意識しましょう。
Wi-Fiルーターの置き場所については、下記の記事でも詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。
業務用Wi-Fiルーターの導入や管理、運営、トラブル対応には、ノウハウや専門知識が必要です。しかし、社内でネットワーク環境に詳しい人材が不足していて対応できないケースもあるでしょう。
そのような場合には、ネットワーク設計から構築、配線、運用まで専門家にすべてまかせるのも一つの方法です。外部に委託することで、従業員は煩雑なネットワーク機器の管理業務から解放されます。
本記事では、オフィス・店舗において業務用Wi-Fiルーターの配線を実施しようと考えている場合に、知っておくべきポイントを解説しました。
業務用Wi-Fiルーターのネットワーク設計・構築・保守は、ビジネスを進めるうえで大切な取り組みです。オフィスや店舗が小規模である場合、なかには「社内に在籍している人員で挑戦してみよう」と考える方もいるかもしれません。
しかし、本記事でも紹介したとおり、さまざまな機器について情報収集し、ネットワーク構成を考えて配線を実施して、導入後の保守管理まで行うプロセスを考えると、トータルで少なからず手間がかかります。
そこで、ネットワークの環境構築から保守まで「プロへ一式委託」というスタイルをおすすめします。導入後の運用管理・トラブル対応まで一任することで、貴社は本業に注力できる環境が整うでしょう。
業務用Wi-Fiルーターの配線にお悩みの場合、ぜひ一度「Nにおまかせ!」にお問い合わせください。
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