オフィスレイアウトの基本パターン!デスク配置例や考え方、おしゃれに設計するコツを解説

公開日:2021.11.26

オフィスレイアウトの基本パターン!デスク配置例や考え方、おしゃれに設計するコツを解説

この記事で
わかること

  • オフィスレイアウトの決定に必要なこと
  • オフィスの代表的なレイアウト例
  • オフィスレイアウトを考えるときのポイント

目次

快適で生産性のある職場にするためには、オフィスレイアウトの最適化が欠かせません。特に小規模なオフィスでは、事前にデスク配置などをシミュレーションしないと、作業スペースや動線が窮屈になる可能性があります。また、リモートワークが一定の広がりを見せた現在、オフィスはただ「出勤する場所」ではなく、従業員が集まりたくなる魅力的な空間であることも求められています。

本記事では、オフィスレイアウトの基本的な考え方やデスクの配置例、リモートワークも考慮したオフィスの使い方などについて解説します。おしゃれで使いやすいオフィスにするためのコツも紹介しますので、オフィス環境を改善したい企業担当の方は、ぜひ参考にしてください。

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オフィスレイアウトの基本パターン【主なデスク配置例】

オフィスの雰囲気や使いやすさは、デスクの配置次第で大きく変わります。そこでまずは、標準的なデスク配置のパターンを紹介します。

①対向式レイアウト

※イメージ画像です

デスクを向かい合わせに配置し、島(グループ)をつくるレイアウトです。島ごとにコミュニケーションが取りやすいため、チームワークを重視する場合に適しています。書類のやりとりなどもしやすく、人事や総務、経理などの部署におすすめです。ただし、目新しさがなく、従業員が向かい合って着席するので、集中力をそがれる可能性があります。

②背面式レイアウト

※イメージ画像です

デスクを背中合わせに置くレイアウトです。デスクの正面に壁やパーテーションを配置することで、他者の視線が気にならず、対向式よりも個々の作業に集中できます。同時に、振り返ればすぐに会話ができるため、集中とコミュニケーションのバランスを取りやすいのが特徴です。

開発部門や研究職など、個人作業とチーム作業の両方が求められる業務に適しています。ただし、配置の仕方によってはレイアウト効率が悪くなるのがデメリットです。

③並列式・同向式レイアウト

※イメージ画像です

すべてのデスクを同じ方向に配置するレイアウトです。学校の教室に似たレイアウトで「スクール型」とも呼ばれることがあります。他者と視線が合わず、業務に集中しやすく、コールセンターや銀行、旅行代理店などの窓口業務でよく採用されているデスク配置です。デメリットは、配線が複雑になりやすく、隣の席以外の人とコミュニケーションが取りにくいことが挙げられます。

④ブース式レイアウト

※イメージ画像です

デスクをパーテーションで区切り、半個室的な作業スペースをつくるレイアウトです。パーテーションの区切り方によって、対面式や並列式などのデスク配置にも適用できます。ブース式のメリットは、周囲の視線や音を遮れるため、作業に集中しやすいことです。そのため、1人で集中して作業することの多い専門職や、機密情報を扱う業務に適しています。デメリットは、圧迫感がある、在席が確認しにくい、パーテーションの設置コストが必要になることです。

⑤ジグザグ式レイアウト

※イメージ画像です

対向式のそれぞれの島をずらして配置するレイアウトです。動線が複雑になる影響で、自然と人と接する機会が増え、コミュニケーションの活性化が期待できます。斬新なレイアウトのため、一般的な対向式レイアウトでは単調、新鮮さがないと感じられる場合にもおすすめです。デメリットは、小規模オフィスには不向きで、人の行き来が活発になることで居心地が悪いと感じる場合があります。

⑥ブーメラン式レイアウト

※イメージ画像です

L字型のテーブルを対面式に組み合わせて、亀甲状にするレイアウトです。作業スペースを広く取れるため、資料を広げて業務したい場合や、複数モニターを設置したい場合などに適しています。また、一定の対人距離を確保しつつも、コミュニケーションが取りやすいこともメリットです。ただし、1人当たりのスペースが広いため、席数が限られるというデメリットがあります。

⑦フリーアドレス式レイアウト

※イメージ画像です

自分の好きな席で働くフリーアドレスに特化したレイアウトです。フリーアドレスのレイアウトは原則自由ですが、多くの場合、複数人用の長方形デスクを活用しています。フリーアドレス式の特徴は、固定席がないことで、さまざまな人とのコミュニケーションが期待できることです。固定席が必要ない営業職や、ノートパソコン一つで身軽に仕事できる業務などに適しています。ただし、固定席でないため、個人の荷物管理や書類管理が課題になりやすく、書類を多く扱う事務職には適していません。さらに、プライバシーの確保が難しく、集中力を保ちにくいというデメリットもあります。

⑧クラスター式レイアウト

※イメージ画像です

デスクとデスクを対角線上に斜めに配置するレイアウトです。互い違いに配置することで横や前後に空間が生まれ、プライバシーを確保しつつ、集中しやすい環境をつくれます。さらにデスク間をパーテーションなどで区切れば個人スペースが確保でき、収納棚で仕切れば収納力を上げられるので頻繁に資料を閲覧する部署におすすめです。一方でクラスター式は、スペース効率の悪さや、配線の難しさなどがデメリットとして挙げられます。

理想のオフィスレイアウト実現に必要な計画とシミュレーション

理想のオフィスレイアウトを実現するには、オフィス全体をどのように使うのか、どのようにスペースを使えばいいのかなど、事前にシミュレーションすることが大切です。以下の手順に沿って検討してみましょう。

①ゾーニング計画を立てる

ゾーニング計画とは、オフィスに必要な機能を考え、それぞれの機能をどこに配置するかを検討することです。例えば、一般的なオフィスに必要な機能は、受付、執務スペース、会議室(打ち合わせスペース)、応接室、休憩スペースなどです。これらを後述するセキュリティレベルの設定と併せて、どう配置していくかを計画することで、オフィス全体のレイアウトを視覚化でき、必要なオフィス家具やセキュリティ対策などを明確にできます。

②寸法の基準を把握する

オフィスレイアウトを検討する際は、快適な動線や作業スペースを確保するための適切な寸法基準を把握しておくことも重要です。デスクの大きさや通路の幅が適切でないと生産性が悪化したり、動きづらくなってストレスを感じたりする可能性があります。以下を目安に、それぞれの場所に必要なスペースを確保しましょう。

(1)デスクそのものの広さ

デスクのサイズは、横幅1000~1600mm、奥行き600~700mmほどが一般的です。どの程度の広さが必要かは、業務内容や仕事道具、デスクの使用頻度などに応じて変わります。以下はデスクサイズの目安です。

  • 幅1000mm以下~×奥行き600mm
    ノートパソコンだけで作業が完結する場合などに適した省スペースなサイズ
  • 幅1200×奥行き700mm
    デスクトップパソコンの他に書類や電話機などを置いても作業しやすい標準サイズ
  • 幅1400×奥行き700mm
    複数モニターの設置もできるやや広いサイズ
  • 幅1600~×奥行き800mm
    大型モニターの設置や、大判の資料を広げる作業にも対応できる大型サイズ

(2)デスクとデスクの距離

デスクとデスクの距離は、「椅子に座った際に背中合わせになるデスクとの距離」「通路を挟んだデスク間の距離」「デスク背後が壁の場合の距離」の三つの距離を知る必要があります。以下はそれぞれの距離の目安です。

  • 背中合わせのデスク間の距離
    1500〜1800mm(椅子を引いても余裕のある距離)
  • 通路を挟んだデスク間の距離
    600~900mm(大人1人が通れる幅)
  • デスクの背後が壁の場合の距離
    (通路として使用しない場合)900mm、(通路として使用する場合)1200~1600mm

(3)通路の広さ

大人1人が通行するのに必要な通路幅の目安は600~800mm程度です。一方、消防法では通路幅について飲食店や物販店を除き明確な基準はありませんが、避難経路確保のためにも、メインとなる通路は人がすれ違えるように1200~1600mm程度の幅を確保するのが望ましいでしょう。

(4)会議室の広さ

会議室の中も、執務スペース同様にテーブルと壁との距離を考えることが重要です。会議テーブルの側面と壁の距離は、通路として人が移動できるように600~900mm程度、会議テーブルの背中部分と壁との距離は、椅子を引いた状態を想定すると800~1200mm程度の距離が必要です。ホワイトボードやスクリーンを設置する場合は、人が通れる幅や視認性を考慮して直近のデスクと1000mmほど離しましょう。

③動線をシミュレーションする

上記の寸法把握と併せて重要になるのが、オフィス内での人の出入りや移動がスムーズになるように人の流れ(動線)をシミュレーションすることです。動線をシミュレーションする際は、一個人の動きだけではなく、「人の集まりやすい場所はどこか」など俯瞰的に考えることがポイントになります。

例えば、出入り口周辺は複数人が頻繁に行き来する混雑地点になりやすいため、他の通路よりも広いスペースを設けた方が望ましいです。あるいは業務に支障が出ないように複数の導線を設定する、またはあえて動線を複雑化するのも検討の価値があります。適度に複雑な導線は、部署やチーム以外の人との接点を自然に増やす効果があり、コミュニケーションの促進につながります。

このようなシミュレーションを考える際は、効率性だけでなく、避難経路の確保など安全面の配慮も欠かせません。いずれにしても、シミュレーションを通して人の動きを分析し、明確な狙いをもって動線を設計しましょう。

④セキュリティレベルの設定を行う

オフィスには現金や機密情報、高価な設備など守るべき資産が数多くあります。そのため、ゾーニングや動線を考える際には、オフィスの各エリアにセキュリティレベルを設定し、そのレベルに応じて必要な対策を講じることが重要です。

基本的には、エントランスや打ち合わせスペースなど、ある程度社外の人間が出入りするエリアにはそもそも機密性の高いものを置かないようにし、セキュリティレベルを低く設定します。ただし、セキュリティレベルが低くとも防犯カメラや入退室管理システムなどで、人の出入り自体は確認できるようにする方が望ましいです。

一方、重要な機密情報がある役員室やサーバールームなどは、社内の関係者であっても出入りを厳重に管理・制限します。エリアごとのセキュリティレベルの目安と必要な対策は以下のとおりです。

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【各エリアのセキュリティレベルとその対策】
セキュリティレベル 主な対象エリア 主な対策
レベル1(パブリックゾーン) エントランス、廊下、エレベーター 防犯カメラ、入退室管理システム、入退館ゲート
レベル2(共有ゾーン) 受付、ロビー、打ち合わせスペース 防犯カメラ、入退室管理システム、パーテーション、防音対策
レベル3(ワークゾーン) 執務スペース、会議室、休憩室 セキュリティ電気錠、入退室管理システム、パーテーション、防音対策
レベル4(機密ゾーン) 役員室、サーバールーム、金庫、資料室 防犯カメラ、セキュリティ電気錠、複数の認証システムなどを組み合わせた入退室管理

⑤配線計画を立てる

オフィスレイアウトを変更する際には、電話線やLANケーブルの配線、コンセントの位置などについても考えることが重要です。配線が必要な箇所に届かなかったり、オフィス家具がコンセントをふさいだりすると、作業効率が低下して業務に支障をきたします。そのため、大幅にレイアウト変更をする場合は、配線業者に依頼して事前確認してもらうと安心です。

また、固定席では有線LAN、フリースペースではWi-Fiを使うなど、有線と無線の使い分けも併せて検討しましょう。Wi-FiやBluetoothなどのワイヤレス技術を活用することで、物理的なケーブルを減らすことができ、より効率的なオフィス環境を実現できます。

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働きやすいオフィスレイアウトの考え方

働きやすいオフィスを実現するには、以下の4つの考え方を取り入れることが大切です。

①職種や仕事内容を考慮して使い分ける

どのような環境が働きやすいかは、職種や仕事内容によって異なります。そのため、レイアウトは自社の実態を考慮して使い分けるのがおすすめです。例えば、1人で集中する業務が多い職種は、半個室的な作業スペースをつくるブース式など、他人が気になりにくいレイアウトが適しています。 一方、チームでのコミュニケーションが重視される部署では、対向式やブーメラン式などが効果的です。スペースに限りがあっても、配置を見直したりパーテーションを追加したりすることで、従業員の働きやすさ向上につながります。

②コンセプトも併せて考える

オフィスレイアウトを設計する際は、オフィスをどのような空間にしたいのかコンセプトを明確にすることが重要です。コンセプトを明確にすることで、レイアウトの方向性も自然と見えてきます。例えば「コミュニケーションが活発なオフィス」がコンセプトなら、フリーアドレス式などのオープンなレイアウトが有力候補になります。オフィスが広い場合には、エリアごとにコンセプトを設定するのも良いでしょう。

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③法律にのっとっているかをチェックする

オフィスのレイアウトは機能性やデザイン性も重要ですが、法律にのっとっていることが大前提です。オフィスレイアウトで押さえておくべき法律は、建築基準法、消防法、労働安全衛生法の三つです。

建築基準法は、建築物の構造や設備などに関する基準を決めた法律で、通路の幅の規定などで関係しています。消防法は、火事への備えや予防を目的に定められた法律で、パーテーションを設置する際などは、消防法の規定に従う必要があります。そして労働安全衛生法は、従業員の作業環境に関する法律で、作業スペースや照明などは労働安全衛生法の規定に従わなければなりません。

こうした法律に違反すると、レイアウトを一から考え直さないといけなくなったり、罰則を科されたりするおそれがあります。法律上問題がないか不安な場合は、オフィスレイアウトの専門家などに相談してみましょう。

④感染症対策も取り入れる

コロナ禍が終息したとはいえ、今後また同じような事態が起こる可能性もあり、感染症対策を意識したオフィスレイアウトを取り入れることも検討してみましょう。

例えば、デスクを分散したり、デスクの配置を背面式や並列式・同向式レイアウトにしたりして、従業員同士の距離を約2000mm以上にします。小規模オフィスや事務所であれば、パーテーションや仕切りを設置し、飛沫の拡散を防止するのも有効です。

また、感染予防対策では十分な換気も欠かせません。十分な換気を確保するために、空気の流れを意識したレイアウトにすることで、ウイルスの滞留を防げます。

さらに、後述のABWを導入し、感染者が発生してしまった際に迅速にリモートワークができる体制を整えるのも効果的です。

オフィスレイアウトをおしゃれに設計するためのコツ

オフィスを魅力的な場所にするためには、機能性と同時におしゃれにも気を使うことが大切です。以下では、機能性とおしゃれを兼ね備えたオフィスを実現するためのコツを解説します。

自社のイメージに合ったレイアウトを意識する

オフィスを設計する際は、単純におしゃれなレイアウトや流行を取り入れるのではなく、自社のブランドイメージとの調和を重視しましょう。例えば、金融業のように社会的信用が重視される企業の場合、ポップなデザインより落ち着きのあるデザインを採用する傾向があります。

また、コーポレートカラーを壁や家具に取り入れたり、エントランスなどに大きな企業ロゴを設置したりすることもおすすめです。自社のイメージやコンセプトに沿ってレイアウトすることで、企業ブランディングに寄与し、従業員のモチベーションや生産性の向上が期待できます。

おしゃれなオフィス家具を取り入れる

オフィスの美観を向上するには、オフィス家具の選び方も重要です。床や壁紙を変えたり、レイアウトをおしゃれにしたりしても、設置する家具によっては、やぼったい印象やちぐはぐな印象を与えてしてしまうことがあります。

オフィス家具を選ぶ際は、先述したコンセプトや企業イメージを考慮するのがコツです。また、オフィス家具の色味や素材を統一することで、オフィス全体の印象を洗練されたものにできます。例えば、リラックスできるオフィスをめざすなら、木目調やファブリック素材の家具を使用するといった仕方です。

「モダン」「ナチュラル」「ポップ」など、オフィス全体のテイストを決めておき、それに合ったオフィス家具を選定しましょう。ただし、デスクやチェアに関しては、生産性に影響するためデザイン性だけでなく機能性も高い家具を選ぶことが大切です。

過度な装飾は施さない

オフィスをおしゃれにしようと、過剰に装飾をつけたり、特殊なデザインを施したりするケースもありますが、かえって逆効果になってしまうこともあります。美意識は人それぞれなので、主張が激しいデザインは好みが分かれます。また、派手すぎるデザインや過度な装飾は、清潔感を損なうことが多いので避けた方が無難です。

基本的には、洗練されたデザインの方がすっきりした印象になり、生産性の向上につながりやすくなります。特に執務スペースに関しては過度な装飾を避け、シンプルで整ったデザインを意識することが大切です。

リモートワークに即したオフィスレイアウトの考え方

コロナ禍をきっかけに、リモートワークと出社を組み合わせたハイブリッドな働き方が広がりました。これに伴い、オフィスの使い方を変える企業も増加しています。以下では、リモートワークとの相性を考慮したオフィスの基本的な運用形態を紹介しますので、ぜひ一度検討してみてください。

①固定席

固定席は、従来のオフィスで主流だった従業員全員が決まった席で働くスタイルです。それぞれのチームや個人が固定した席に座ることで、周囲の人との結束が生まれ、作業道具の管理も容易にできます。

しかし、リモートワークを導入すると、オフィスの出社率が低下するため、全員分の固定席を維持する必要性は薄れてきます。また、固定席は人間関係や働き方の幅を狭める点も見逃せません。そのため、企業によっては、固定席を維持しつつも、それとは別に気分や用途に応じて働けるフリーアドレスエリアを設置しているところもあります。

②オールフリーアドレス

オールフリーアドレスとは、すべての席を自由席とし、従業員がその日ごとに好きな座席で働くスタイルです。リモートワークの導入に伴ってオフィスの出社率が低下すると、1人1台の固定席の維持は空間の利用効率が下がり、コスト面でも課題が生じます。

その点、フリーアドレスなら、出社率に合わせた席数を用意するだけで済むため、オフィスの省スペース化も可能です。また、席の流動化に伴い、これまで交流のなかった部署の従業員とのコミュニケーションが増加するというメリットもあります。

ただし、座る席が日々違うため、チームごとの連携が取りにくくなる点には要注意です。他にも、個人の持ち物や書類などの保管スペースをデスクとは別に設ける必要がある、座る席が固定化してしまう、というデメリットがあります。

③グループアドレス

グループアドレスとはフリーアドレスの一種で、部署やチーム単位に定められたエリア内で自由に座席を選べるスタイルです。オールフリーアドレスほどの自由度はないものの、固定席のようにチーム単位でのまとまりは維持できる折衷策と捉えられます。

グループアドレスは席の運用ルールもチーム内で決められるため、業務に支障が出にくいというメリットがあります。その一方、チームごとにエリアを区切るので、他部署とのコミュニケーションが生まれにくいのがデメリットです。

④ABW

ABW(アクティビティ・ベースド・ワーキング)は、従業員が時間や場所を自由に選んで生産性が高い状態で業務できる環境をつくることです。働き方の多様性という部分ではフリーアドレスと似ていますが、フリーアドレスはオフィス内で働くことが前提であり、ABWはオフィスだけでなくオフィス外(自宅、サテライトオフィスなど)も視野に入れている点で異なります。

ABWを導入する場合、オフィスには集中ブースやミーティングスペースなど複数種類のエリアを設け、業務に適切な環境を従業員自身が選べるようにします。その結果、生産性やモチベーションの向上、多様な人材の採用、オフィスコストの低減など多くの効果が期待できます。マネジメントの難しさや情報セキュリティ対策などが課題となるものの、柔軟な働き方を促進する概念として近年注目されています。

まとめ 

オフィスレイアウトは、従業員の生産性や働きやすさに大きく影響を与えるため、ゾーニングや動線のシミュレーション、セキュリティ対策などを考慮して計画的に設計することが大切です。また、近年はリモートワークの普及により、フリーアドレスやABWなど柔軟な働き方に対応したオフィスレイアウトの導入も進んでいます。

ただし、自由に席を選べるレイアウトにすると、有線だけでネットワーク接続に対応するのは難しくなります。NTT東日本グループでは、無線でも快適に通信ができる「ギガらくWi-Fi」を提供しています。配線計画をあまり気にせずレイアウトを決めたい場合は、ぜひ導入をご検討ください。

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監修

税理士法人V-Spiritsグループ代表 税理士・社労士・行政書士・FP

中野 裕哲

起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、特定社労士、行政書士、CFP(R)。 税理士法人V-Spiritsグループ代表。年間約1000件の起業相談を無料で受託し、起業家や経営者をまるごと支援。経済産業省後援 起業経営支援サイト「DREAM GATE」で12年連続相談数日本一。 著書・監修書に『一日も早く起業したい人がやっておくべきこと・知っておくべきこと』(明日香出版社)など20冊、累計25万部超

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