公開日:2025.01.22
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目次
Wi-Fiルーターの耐久年数は4〜5年とされています。業務用Wi-Fiルーターが耐久年数を超えた利用は、デバイスがインターネットに接続しにくくなる可能性があります。従業員から「社内のインターネットの接続が悪い」と言われる前に、Wi-Fiルーターの取り替えを検討するタイミングをあらかじめ知っておくことが重要です。
本記事では、Wi-Fiルーターの寿命、取り替えのタイミング、新しいWi-Fiルーターを選ぶときのポイントなどを紹介します。
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耐久年数については、Wi-Fiルーターの製造元が公表することは少ないため、目安を把握しておくことが大切です。
一般的に、Wi-Fiルーターの耐久年数は約4〜5年とされています。5年以上使用しても正常に動作することがありますが、劣化が進むにつれて不具合が発生する可能性があります。熱やほこり、湿気などの影響で内部が劣化し、寿命が短くなることも少なくないでしょう。
また、Wi-Fiルーターの耐久年数を考慮する際は、本体の状態だけでなく、通信方式や情報セキュリティ対策も検討する必要があります。それぞれの概要については、次のとおりです。
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通信方式 |
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---|---|
情報セキュリティ対策 |
|
このように、Wi-Fiルーターの耐久年数はさまざまな要素を考慮する必要があります。
業務用のWi-Fiルーターは、耐久年数や目安となる寿命を迎えていなくても、取り替えを検討した方が良いタイミングがあります。
ここからは、4つのタイミングについて詳しく紹介します。
通信速度が以前よりも遅くなったと感じた場合は、Wi-Fiルーターの交換を検討しましょう。接続が不安定でインターネットが途切れたり、通信速度が遅くなったりしている場合、ルーターの寿命が近づいている可能性があります。また、内部の劣化によってインターネット速度が低下することも少なくありません。
ただし、通信速度が遅くなる原因は、Wi-Fiルーター以外にもアクセスが集中する時間帯や他の電子機器との電波干渉など、さまざまな要因が考えられます。他の要因を改善しても頻繁に速度低下が起こる場合は、Wi-Fiルーターの交換を検討しましょう。
Wi-Fiルーターが寿命を迎えると、電源やバッテリーに関する問題が発生することがあります。電源が入らない、突然切れるといった症状が続く場合は、Wi-Fiルーターの交換を検討しましょう。
このような状況では、本体やACアダプタ、電源コネクタなどに何らかの問題が発生している可能性があります。電源トラブルは、本体の劣化が進んでいる証拠であると考えられるため、交換のタイミングといえます。
通信回線を変更する際には、通信回線の速度を最大限発揮できるよう、最新の通信規格が利用できるWi-Fiルーターへの交換を検討しましょう。
たとえば、オフィスの移転を機に通信コストや速度を見直し、通信回線を変更する場合、古いWi-Fiルーターでは期待したインターネットの速度向上や、接続の安定性が得られない可能性があります。
従業員が増え、パソコンやタブレット、スマートフォンなどの業務用デバイスを新たに導入し、Wi-Fiルーターに接続するデバイスの台数が増えた場合も、Wi-Fiルーターの交換を検討するタイミングといえます。
Wi-Fiルーターが新しい規格に対応することで、通信速度が向上し接続が安定する可能性があります。
Wi-Fiルーターを選ぶ際のポイントとして、以下の3つが挙げられます。
ここからは、上記のポイントをそれぞれ詳しく紹介します。
新しいWi-Fiルーターを選ぶとき、最新の通信規格に対応しているかをチェックすることが大切です。以下に、各世代の通信規格の正式名称と、それに対応するWi-Fiの呼称、最大通信速度をまとめました。
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世代 | 呼称 | 規格名 | 最大通信速度 |
---|---|---|---|
第7世代 | Wi-Fi 7 | IEEE802.11be | 46Gbps |
第6世代 | Wi-Fi 6/6E | IEEE802.11ax | 9.6Gbps |
第5世代 | Wi-Fi 5 | IEEE 802.11ac | 6.9Gbps |
第4世代 | Wi-Fi 4 | IEEE 802.11n | 600Mbps |
第3世代 | ー | IEEE 802.11g | 54Mbps |
第2世代 | ー | IEEE 802.11a | 54Mbps |
第1世代 | ー | IEEE 802.11 | 2Mbps |
※2024年8月時点の情報です。
新しい世代になるほど通信速度が向上しているのがわかります。業務で大容量のデータを頻繁に扱う場合は、高性能なWi-Fiルーターを選ぶことが重要です。また、Wi-Fiルーターだけでなく、接続するデバイスの対応規格も確認し、適切な性能のものを選びましょう。
接続可能な端末の台数も重視すべきポイントです。
Wi-Fiルーターは、モデルごとに接続台数の上限があります。業務で利用する場合、状況の変化により接続するデバイスの数が増えることもあるでしょう。しかし、上限を超えて接続すると、通信速度が低下する恐れがあります。
50台や100台など、多数のデバイスをWi-Fiルーターに接続して働く環境を整えたい場合には、業務用Wi-Fiアクセスポイントの導入もおすすめです。
NTT東日本の「ギガらくWi-Fi ハイエンド6プラン」では、Wi-Fiアクセスポイント装置1台で、最大100台の端末(推奨)を同時に接続でき、社内用とゲスト用のWi-Fiネットワークを分けて設定可能です。気になる方は、ぜひ以下のリンクからチェックしてみてください。
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詳しくはこちら新しいWi-Fiルーターを選ぶ際は、セキュリティ機能もしっかりと確認しましょう。一部の暗号化方式には、情報セキュリティ対策上の欠陥である「脆弱性」が存在し、暗号化が破られてしまうことがあります。「脆弱性」が残ると、第三者による不正アクセスやデータ漏えいのリスクを高める可能性があるため、注意が必要です。
そのため、暗号化方式を不正に破る方法がまだ発見されていない次世代の暗号化方式を採用しているWi-Fiルーターの導入が効果的と考えられます。適切なモデルを選び、トラブルを未然に防ぎましょう。
オフィスにWi-Fiルーターを設置する際には、以下の注意点・課題が存在します。
ここからは、それぞれを詳しく紹介します。
Wi-Fiルーターを取り替える前に、通信速度の低下など現在の社内ネットワークにおける問題点を明確にしましょう。必ずしもWi-Fiルーターだけに原因があるとは限らず、ルーターを交換するだけでは解決しないケースも考えられるからです。
正確な現状把握や課題抽出は、専門家による診断を受けてみるのがおすすめです。「Nにおまかせ!」では、オフィスに通信のプロが出向き、適切な診断レポートやご利用環境の構成図を提供します。正確に課題を特定したい場合は、ぜひ気軽に相談してみてください。
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詳しくはこちらWi-Fiルーターの変更や社内ネットワークの見直しに取り組みたくても、人材不足で対応できないこともあるでしょう。Wi-Fiルーターを新たに設置する際には、以下の対応が必要となります。
さらに、次々と更新されるWi-Fi規格や情報セキュリティ上のリスクにも対応する必要があります。社内での対応が難しい場合は、専門のプロに依頼するのも一つの方法でしょう。
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今回はWi-Fiルーターの選び方について詳しく解説しました。
一般的に、Wi-Fiルーターの寿命は約4〜5年が目安とされていますが、使用状況や環境などによって正常に機能する期間は変わります。
通信速度が遅くなってきたり、電源が入らなくなったりするなどの症状が現れた場合や、職場環境の変化によって接続台数が増加した場合などには、取り替えを検討しましょう。
しかし、人手不足や知識不足など、さまざまな理由で取り替えにお悩みの方もいるかもしれません。「Nにおまかせ!」では、ネットワークの専門家がそれぞれの状況に合った提案を行います。オフィスのネットワーク環境でお困りの際は、ぜひご相談ください。
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