公開日:2025.01.22
この記事で
わかること
目次
オフィスや店舗でWi-Fiが届かない場所があると、通信が不安定になり業務効率が悪くなることもあります。また、業務が滞るストレスを抱えたまま業務に従事すると、少なからず業務の生産性にも影響を与えるかもしれません。
そこで本記事では、Wi-Fiが届かない原因と対処法をまとめて紹介します。Wi-Fiルーター設置の注意点もあわせて解説するので、ぜひ参考にしてください。
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Wi-Fiの電波が入りやすいようにオフィス環境などを改善したいと考えている方も多いのではないでしょうか。この章では、Wi-Fiが届かない原因をさまざまな角度から解説します。
Wi-Fiの電波は、屋内では100m程度の範囲まで届くとされていますが、これは障害物がない場合です。
Wi-Fiルーターと通信したいデバイスの間に、棚などの障害物や壁・扉などの遮蔽物があると、電波が遮断されてWi-Fiが弱くなったり、接続できなくなったりする場合があります。
Wi-Fiルーターの近くに電磁波を発する機器があると、その影響を受ける可能性があります。電波干渉を防ぐには、電子レンジやBluetooth機器の近くにWi-Fiルーターを設置しないようにしましょう。
Wi-Fiルーターには、接続可能なデバイスの台数に制限があり、数が多すぎると通信速度が遅くなります。そのため、接続台数を想定した適切な設計が重要となります。
Wi-Fiルーターの機種によって接続できる台数が異なるため、Wi-Fiルーターのスペックを一度見直しておきましょう。
Wi-Fiルーターには規格があり、古い世代であるほどスペックが低く、最大通信速度が遅くなる傾向にあります。以下の表に歴代のWi-Fiルーターの規格を挙げました。現在お使いのWi-Fiルーターの規格とスペックを確認してみましょう。
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リリース年 | 名称 | 規格名 | 最大通信速度 | 対応周波数帯 |
---|---|---|---|---|
1997年 | - | IEEE 802.11 | 2Mbps | 2.4GHz帯 |
1999年 | - | IEEE 802.11a | 54Mbps | 5GHz帯 |
1999年 | - | IEEE 802.11b | 11Mbps | 2.4GHz帯 |
2003年 | - | IEEE 802.11g | 54Mbps | 2.4GHz帯 |
2009年 | Wi-Fi4 | IEEE 802.11n | 600Mbps | 2.4GHz/5GHz帯 |
2013年 | Wi-Fi5 | IEEE 802.11ac | 6.9Gbps | 5GHz帯 |
2019年 | Wi-Fi6 | IEEE 802.11ax | 9.6Gbps | 2.4GHz/5GHz帯 |
2022年 | Wi-Fi6E | IEEE 802.11ax | 9.6Gbps | 2.4GHz/5GHz/6GHz帯 |
2023年 | Wi-Fi7 | IEEE 802.11be | 46Gbps | 2.4GHz/5GHz/6GHz帯 |
上記の表を見ると、世代が新しくなるごとに、最大通信速度が向上している傾向にあることがわかります。
また、周波数帯には、Wi-Fiの規格により対応しているものが異なります。6GHz帯は、「Wi-Fi6E」の登場によって無線LANで利用できるようになった周波数帯です。
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Wi-Fiが届かない場合、どのような対処法が有効なのでしょうか。この章では、電波が届かない場合の対処法を紹介します。
Wi-Fiルーターの設置場所を変えるだけでも、通信状況が改善されることがあります。以下に挙げる場所を避けて設置するとよいでしょう。
Wi-Fiルーターは360度全方向に電波を発信しますが、床や壁際、障害物があるところに設置すると電波が届きにくくなります。また、電波は水を通過しづらい性質があるため、室内水槽や店舗のキッチン周りなどは避けた方が無難です。
Wi-Fiの置き場所については以下の記事で詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
2024年9月現在、Wi-Fiの無線接続の周波数帯には代表的なものとして「2.4GHz」「5GHz」の2種類があります。それぞれにメリット・デメリットがあり、周波数帯を変えることで繋がりやすくなる可能性もあります。
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周波数帯 | メリット | デメリット |
---|---|---|
2.4GHz |
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5GHz |
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2.4GHzは障害物の影響を受けにくいですが、電磁波と干渉しあうデメリットがあります。また、5GHzは2.4GHzよりも通信速度が速い一方で障害物の影響を受けやすいため、その場合は2.4GHzに切り替えることで改善することがあります。
中継器とは、Wi-Fiの利用できる範囲を拡大するための機器のことです。Wi-Fiルーターと端末の中間地点に設置することで、壁や扉、障害物などに遮られ弱まってしまった電波を中継機がキャッチし、デバイスがある場所まで届ける役割を担います。
広いオフィスや店舗などでWi-Fiを利用する場合は、Wi-Fiルーターを複数設置するのも一つの手です。ただし、各ルーター同士で電波干渉してしまうこともあるため、きちんと設定を行う必要があります。
子機になるWi-Fiルーターをアクセスポイントとして適切に設定すると、電波干渉を防ぎながら広い空間でも快適にWi-Fiを利用しやすくなります。
Wi-Fiの規格は古い世代ほど通信速度が低い傾向にあります。新しいWi-Fiルーターに買い換え、最新の通信規格を利用することも有効です。
Wi-Fi規格は新しいほどスペックが高く、通信速度にも期待できるでしょう。ただし、その分価格も高くなるため、買い替えを検討する場合は予算も検討しましょう。
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詳しくはこちらWi-Fiルーターを設置する際の注意点について解説します。
Wi-Fiの電波が届く範囲は、屋内では100m程度と言われています。ただし、壁やドア、障害物などが多くあるような場所では電波が弱まるため、できるだけオフィスや店舗の中心にWi-Fiルーターを設置することが良いとされています。
これは届く範囲が100mあったとしても、環境により電波の広がりが遮られる可能性があるため、効率よく電波を利用するにはなるべく利用場所の中心に設置することが望ましいためです。
高性能の最新Wi-Fiルーターを導入したとしても、建物の構造によっては通信状態が改善しない可能性もあります。せっかく最新のWi-Fiルーターを購入し設置したとしても、その時点でつながりにくいことがわかった場合、かけた費用が無駄になってしまうことも考えられるでしょう。
そのような可能性を考慮し、Wi-Fiルーターの選択や設置の際は、経験豊富なプロに相談するのが安心です。
前述の通り、Wi-Fiが届かない原因は複数あり、原因やオフィス・店舗の環境によって適切な策を講じる必要があります。また、対処法を試しても改善しない可能性があることを理解しておかなければいけません。
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情報システム部が担う業務を外部のプロにまかせることで、本来の業務に時間を充てることが可能になるでしょう。社内ネットワークの管理が複雑化して悩んでいる方、通信の速度や安定性に課題を抱えている方、ネットワークの専門家が社内や店舗内にいない方は、一度お気軽にご相談ください。
本記事では、Wi-Fiが届かない原因である、Wi-Fiルーター周りの障害物や接続デバイスの数、ルーターのスペックなどについて解説しました。
Wi-Fiが届かない場合の対処法としては、Wi-Fiルーターの設置場所の再検討や周波数帯の変更、中継機や複数ルーターの使用などがあります。
本記事の対処法を試しても解決しない場合は、通信のプロに依頼することも一つの解決法になるでしょう。「Nにおまかせ!」では、情報セキュリティ対策や社内ネットワークの改善・見直しを「見える化」するためのお手伝いをします。
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